男木島・女木島一日さんぽ
高松3日目。
落語やって、うどん食べて、まだあと1日残ってる。
どこへ行くか決めないまま、とりあえず宿をチェックアウトして、歩いて高松駅へ。
帰りは今夜の「サンライズ瀬戸」を予約してある。
夜まで観光するため、とりあえず駅で荷物をコインロッカーへ。
前日に皆さんにお勧めの観光地を聞いたところ、満場一致で「こんぴらさん」。
だけどこの天気を見たら、つい、ふらふらっと島に渡りたくなってしまった。
高松駅から徒歩10分ほどのフェリー乗り場。
男木島・女木島行は、高速船乗り場から出る。
待合室内にあるきっぷ売り場は直島行で、男木島・女木島行のきっぷ売り場は建物の外にあった。
乗るのはこの船「めおん2」。
10:00 高松港発
まずは遠い方の男木島を目指す。
ギリギリに乗り込んだら席が結構埋まっておりデッキでウロウロしていたけど、女木島でかなりの人が降りた。
船内はこんな感じ。
それにしても揺れる。
Yahoo!天気を見たら、強風波浪注意報が出ていた。
天気が良いから衝動的に船に乗り込んでしまったけど、島へ渡るなら風や波もチェックするべきだった。
澄み渡った空とは対照的に、風も波も不安になるほど荒い。無事に帰れるのかな……。
10:40 男木着
あまりに船が揺れたので、フェリー乗り場のスタッフの方に、「ものすごい揺れますね」と言ったら、「冬はこんなもんですよ」との事。
地元の人がそう言うなら大丈夫だろうと、ひとまず安心した。
きっぷ売り場や待合室が入っているこの建物もアートの一つ。「男木島の魂」というタイトルがついている。
待合室内のボードに島内の飲食店の営業状況が出ているが、今日はほとんど休みだった。
案内所で「島のマップをください」と言ったら、A4白黒の「男木島避難MAP」を頂いた。観光用ではないような。
男木島灯台まで歩く。片道30分。
よく晴れて気持ちいい。
細い坂をくねくねと上り、海を見下ろす。山に入ったかと思ったら、また海が見える。
ワクワクする道がずっと続く。
目的地まではけっこう遠いが、灯台までの道のりを案内してくれる手書きの看板がずっと旅人に寄り添ってくれる。
前方に灯台が見えてくる。おばあちゃんがお孫さんの手を引いて灯台の方から歩いてきた。
すれ違いざまに、すごく風が強いから気をつけて、と声をかけてくれた。
確かに、灯台に近づくにつれぐんぐん風が強くなる。
男木島灯台。灯台には登れないが隣に資料館がある。
すぐ側の公園で一休みしていたら、思いのほか時間が経ってしまった。
来た道を戻り、次のフェリーまでまだ少し時間があるので、港から近い豊玉姫神社へ。
坂を登っていくとアートに塗られた家がある。道に迷うのも楽しい。
距離は近いがかなりの登り坂。豊玉姫神社からは港を見下ろせる。
港に戻ると、茶色い猫が眠そうにじっとしている。
男木島は猫で有名らしいけど、このコ一匹しか会わなかった。
待合室のきっぷ売り場で女木島までのきっぷを買う。
男木島ー鬼ヶ島(女木) 240円
フェリーは、男木島に来た時も乗ってきた「めおん2」。
13:00 男木発
13:20 女木着
カモメが風でパタパタするアート。今日は風が強いので、カモメが全然同じ方向に揃わない。
港にある「おにの館」ではレンタサイクルを借りることができる。
電動自転車を1000円で借りた。
案内所の方が女木島マップで行ける場所を説明してくれる。
工事で通れない箇所があるらしい。
灯台から丸山古墳につながる「桜の道」は、工事していて通れない。
なかみち通りもやめておいたほうがいい。イノシシが出る。
ルートは複雑ではないが緊張する。
まず灯台を目指してみる。約20分。
灯台近くに自転車を停めて、道なき道を下っていく。滑りそう。
足の筋肉をプルプルさせながら下った先に、あった!
ここは、本当にこれだけ。
灯台周辺は他に見る所がないので引き返し、次は鬼ヶ島大洞窟へ。
駅からのバスが前を走っているので後を追いかけていたが、途中で景色の写真を撮ったりしていたら見失ってしまった。
ほぼ一本道なのでとにかくひたすら登る。他に車はほとんど通らない。
鬼ヶ島大洞窟のバス駐車場に着いた。
駐車場に立っていたおじさんが、休憩所の横に停めるよう案内してくれて、
「そこのオレンジのを押すの」と、レンタルチャリの施錠方法も教えてくれた。
「今日は天気がいいから展望台に行くといい」
「洞窟から回っていくと遠回りになるから、一度降りてきて階段から行くといい」
観光事情に精通したおじさん。洞窟の人かと思ったら、なんとさっき途中で見失ったバスの運転手さんだった。
大洞窟の入り口に行くと、今度は大洞窟の受付のおじさんが話しかけてくれる。
きっぷは券売機で買う。600円。
券売機で発行された整理券みたいなきっぷをおじさんに渡すと、カラーの入場券に交換してくれるシステムだ。
記念スタンプがあったので押そうとすると、「紙ある?」と言って、事務所の中からコピー用紙を持ってきてくれた。
スタンプ押してみるとインクが薄かった。今度は、事務所の中から別のスタンプ台を持ってきてくれた。
何度もすみませぬ。
洞窟の中は、19℃くらい。夏は涼しく、冬はぬくいということだ。
中は暗く、他に誰もいない。
一人で探索するには不向きだが、愛嬌のある鬼さんたちで救われた。
あちこちに転がっている鬼瓦は、「オニノコ瓦プロジェクト」香川県内の中学生3000人の作品だ。
鬼のような形相のもあるけど、時々かわいいやつが混ざってる。
洞窟出口の上には、玄武岩柱状節理が見られる。
近道の階段から展望台へ。
タカト山ごしに高松が見える。
帰りは、島の西側に降りて、県営野営場の方へ抜ける。
真冬なので人がいない。少し寒くなってきた。
鬼の灯台の近くまで行ってみた。
おにの館に戻って自転車を返却。
帰りのきっぷを購入する。
鬼ヶ島(女木)ー高松 370円
おにの館の港側の出口に猫が2匹いる。
係のおじさんが猫のところへ。ご飯の時間らしい。
「めおん2」がやってきた。
おにの館のおじさんも、きっぷ売り場のおばちゃんも乗り込む。そうか、皆、高松から通っているんだ。
さっきの猫が出てきて見送ってくれる。
17:20 女木発
たった20分の航海中、空がどんどん暗くなり……
17:40 高松着
めおん2ともここでお別れ。
今日1日、ありがとう。
(2020.1.13)